連日厳しい酷暑が続いており、熱中症予防のためにもエアコンの使用は絶対に欠かせません。 一方で、最近当院では「喉の痛みや違和感が取れない」「朝方に咳が止まらない」といった症状で来院される方が非常に増えています。
「熱はないけれど喉の調子が悪い」という場合、その不調はエアコンによる影のトラブル(エアコン喉・エアコン咳)かもしれません。
エアコンが喉の不調を引き起こす4つの理由
エアコンは室内を安全・快適に保つ必須アイテムですが、同時に喉へ負担をかけてしまう側面もあります。
- 空気の乾燥 冷房や除湿機能を長時間使うと、室内の湿度が大きく低下します。喉の粘膜が乾燥すると、ウイルスの侵入を防ぐ防御機能が低下してしまいます。
- 冷気による直接的な刺激 冷たい空気を直に吸い込み続けると、気道が収縮して咳が出やすくなります。
- 内部のカビやホコリの飛散 エアコン内部に潜むカビ(クラドスポリウムなど)やホコリが風と一緒に部屋中に広がり、アレルギー性の咳や喉の炎症を引き起こします。
- 室内外の寒暖差による自律神経の乱れ 猛暑の外気温としっかり冷えた室内を何度も往復すると、自律神経のバランスが崩れ、体調を崩しやすくなります。
エアコンを上手に使いながら喉を守る5つの対策
「喉が痛いからエアコンを消す」のは、今年の猛暑では熱中症のリスクが高まり大変危険です。エアコンを活用しながら、しっかり喉を保護するケアを心がけましょう。
- 室内の湿度を「50〜60%」に保つ 濡れタオルや洗濯物の部屋干しを行ったりして、喉の乾燥を防ぎましょう。
- 風向きの調整と「26〜28℃」の設定 冷風が体に直接当たらないよう風向を上向きや水平に設定しましょう。設定温度は26〜28℃を目安にし、外気温との差が大きくなりすぎない工夫(扇風機やサーキュレーターの併用)がおすすめです。
- エアコンフィルターの定期的なお手入れ フィルターを掃除し、送風口のカビをチェックしましょう。内部の汚れがひどい場合はプロのクリーニングを利用するのも有効です。
- 喉の粘膜をうるおす日常習慣 こまめな水分補給(常温の水やカフェインの少ないお茶)を基本に、就寝時のマスク着用、のど飴やハチミツの活用も喉の保護に役立ちます。
- 自律神経を整えて免疫力をキープ 冷房で冷えた体は、夜にぬるめのお湯(38〜40℃程度)へゆっくり浸かることでリセットできます。十分な睡眠とあわせて自律神経を整えましょう。
1週間以上続く咳・喉の痛みはガマンせずご相談ください
「単なるエアコンのせい」と思って放置していると、喘息(咳喘息)や感染症などが隠れている場合もあります。対策を行っても喉の不調や咳が1週間以上続く場合や、夜間・朝方に咳で目が覚めてしまう場合は、無理をせず早めに呼吸器内科・内科を受診してください。
適切な診断と治療で、この厳しい夏を健やかに乗り切っていきましょう。